金融審議会第一部会
「中間整理(第二次)」に対する意見書2000年1月7日
日本弁護士連合会1.はじめに
金融審議会は、1999年12月21日、第一部会「中間整理(第二次)」をまとめ、公表した。その内容には、金融商品の販売・勧誘ルールの整備とりわけ説明義務の法整備に関する部分が含まれているが、その他の勧誘・販売に関するルール、広告についてのルール、裁判外紛争処理制度の整備等の重要な諸問題については、引き続き検討するとされている。
日本弁護士連合会(以下日弁連と略称)は、これまで日本版ビッグバン(金融制度改革)について、消費者保護の観点から提言と意見を取り纏めてきた。
すなわち、金融サービスの分野においては、従前から深刻な消費者被害が生じてきた経緯があった。そこで日弁連は、日本版ビッグバンを進めるに際しては、十分な消費者保護方策が同時に実施されるべきであると指摘したのである(「日本版ビッグバン(金融制度改革)に伴う消費者保護方策についての提言」1997年6月20日)。
ところが日本版ビッグバンは、現実には消費者保護方策を後回しにして金融の自由化ないし規制緩和だけが進められた。日弁連がこの点を指摘して、消費者保護のため充実した金融サービス法の早期制定を求めたのが、「日本版ビッグバン(金制度改革)に伴う消費者保護方策についての意見書 」(1998年3月19日)である。
金融規制の緩和については1998年12月に金融システム改革法が施行され、1999年10月からは株式委託手数料の自由化も本格化した。多数の法律が迅速に改正・施行されてきており、法整備としては最終段階とされている。しかし、これとは対照的に、消費者保護の法制度の整備については先送りされてきた。今回の説明義務に関する法整備は、実質上ようやく消費者保護の法整備について第一歩を踏み出したと言うべきものである。
日弁連としては、引き続き消費者保護に関わる法整備を早期に遂げることを求める。今回の説明義務を始めとする金融商品の販売・勧誘ルールについては、金融審議会への意見提出期限が2000年1月14日とされているので、論点を絞って意見を取り纏めた。2.説明義務を法定する意義について
まず、どういう観点から説明義務の法整備をするのかが、重要である。
(1)この点については、「中間整理(第一次)」が効率性を強調していたことと比較すると、「中間整理(第二次)」は利用者のために法整備することを明確にしており、改善されている。
「中間整理(第二次)」も指摘しているとおり、説明義務は判例においても既に広く認められている。しかし、日本版ビッグバンの進展とともに、金融取引がますます複雑化し、様々なリスクを内包するものとなる。そこで、判例が築き上げてきた民法上の説明義務に加えて、金融商品の販売業者に共通する基本的な義務として説明義務を制度化し、違反した場合の損害賠償責任が生じることを明確にしたものである。(2)この点について「中間整理(第一次)」は、説明義務について「こうした要件と効果を明確にすることは、利用者のモラルハザードの発生を防止すること等を通じて、業者に対し、安心して取引を行うことを一層可能にするという側面もあろう」と指摘していた。
仮に説明義務を金融業者の観点で整備するという場合には、取引業務の効率を高めるために、説明内容等の画一化・簡略化を目指すことになる。まさに、業者が安心して能率的に取引できるためのルールを作ることになる。このような方向では、当会の前記提言(1997年)で指摘したように、金融取引の分野における消費者被害が繰り返されることになる。ルール設定にあたっては、被害実態を把握し、それに対応できる内容を検討する必要がある。まして、日本版ビッグバンが進む中で、金融商品はますます複雑化・ハイリスク化していく。そうした状況の中で業者の業務を効率化するために法整備するのでは、利用者の正当な利益が犠牲となり、トラブルが多発することは明らかである。(3)このように、説明義務に関する基本的考え方は、説明義務の内容・程度・方法等を考える場合に、大きな影響を及ぼすことになる。この点について、「中間整理(第二次)」が、利用者保護の観点から法整備すべきであるとしたことは、重要な意味をもっており、具体的な法案作成にあたって十分に尊重されるべきである。
3.金融商品の範囲
説明義務の対象となる金融商品の範囲については、既存の各業法にかかわらず広く捉えることが必要である。
「中間整理(第二次)」は、説明義務が販売業者に共通する基本的な義務として制度化されるべきとしながらも、金融商品についての包括的定義をおくのは現状では困難であり、将来の検討課題だとしている。そのうえで、今回は金融商品の範囲については、列挙・政令指定の方式を提示している。
しかし、このような方式では、法の適用対象外の金融商品がありうることになる。これまでも、悪質商法による消費者被害が深刻化してから、後追いで政令指定や法整備がなされてきたというのが実情である。できる限り包括的な規定や類似商品を捉える規定をおいて、そうした問題が生じないように工夫しなければならない。4.販売業者・販売行為
販売業者の範囲については、「業法上の権限があるかどうかにかかわらず、対象金融商品の販売行為を業として行う者が広く対象として含まれるようにすることが適当である。また、販売行為については、契約の締結の代理、媒介等を行う場合も含むべきである」とされている。こうした方向性は、妥当である。
ただし、その場合でも、「対象金融商品の販売行為を業として行う」という範囲を広く捉える必要がある。例えば、銀行の提案型融資の類型では、銀行員が業法上の権限がないのに変額保険や有価証券ファンド等様々な金融商品を事実上勧誘した(この実態については、当会の前記提言1997年)。こうした場合を見れば、実際に勧誘する者に業法上の権限があるか否かに関わらず、説明義務が課されることの重要性がわかる。したがって、「対象金融商品の販売行為を業として行う」という意味を、「対象金融商品の販売行為を事実上行っている」者を含むものとする必要がある。そうしないと、「権限もないし、当該金融商品の販売を業としてもいない」という弁解が極めて広範に成り立つことになる危険性がある。立法作業にあたって、明確にすべきである。5.説明の方法・説明内容等
説明義務の問題は、他の勧誘ルールとの関係を抜きにして検討することはできない。今回の説明義務ルールは、その他の勧誘・取引ルールは引き続き検討する(先送りする)という前提で考えられている。他の主な勧誘・取引ルールとの関係について検討すると、次のとおりである。
(1)不招請勧誘の禁止ルールとの関係
これまでに金融取引の分野で社会問題化した消費者被害は、そのほとんどが業者からの勧誘によって引き起こされている(被害実態については、日弁連の前記提言1997年及びそこで紹介した「証券取引被害救済の手引き(改訂版)」・「銀行の融資者責任」・シンポジウム資料「変額保険・不動産共同投資事件と融資者責任」、その他日弁連「先物取引被害救済の手引き(六訂版)」など)。このため裁判では、こうした勧誘における説明義務が争点となり、判決が多数出されてきたのである。
こうした実態を踏まえて、当会は、金融サービス法には不招請勧誘禁止が盛り込まれるべきであるとしてきた(日弁連前記意見書1998年)。これによって、自発的に当該金融取引を行おうとする人々だけが取引に参画することになる。宣伝・広告の適正化が前提ではあるが、こうした積極的に参画する人々による金融取引によってこそ、公正な価格形成が実現し資金の効率性も高まると考えられる。
しかし、「中間整理(第一次)」では、不招請勧誘の問題には適合性原則との関係で限定的に検討しているだけであったし、「中間整理(第二次)」では、不適切な勧誘の自制等の社内規定を整備するというコンプライアンスの問題にとどめられている。本来は、不招請勧誘の禁止ルールも、あわせて採用されるべきであった。
(2)適合性原則との関係
不招請勧誘が禁止されないとすると、消費者は金融業者によって、知識・経験のない金融商品の勧誘にさらされることになる。勧誘される金融商品のなかには、リスクが高いもの・複雑で理解しがたいもの・周知性がなく誤解を招きやすいものもある。つまり、そのなかには消費者の知識経験・資金力・投資意向などに照らして、不適当な金融商品も含まれてしまうのである。
そうすると、仮に一定の情報が提供されたとしても、リスクが高くしかも複雑で容易に理解できない取引が、業者の勧誘によって行われてしまう可能性がある。
特に高齢者や金融取引の知識経験が乏しい者に、その危険性が高い。したがって、実効性を備えた適合性原則は必須である。このため当会は、一貫して実効性ある適合性原則の確立を、求めてきたのである。
この点について「中間整理(第一次)」は、次のように述べていた。「・・『業者ルール』として、一般的な個人に対して極端にリスクが大きい金融取引の勧誘行為を禁止する、あるいは厳格な手続きに従うことを義務づける、といったように、何らかのルールを設ける余地がないか、との意見が出された。この場合、まず問題となるのは利用者の属性と金融商品との具体的な組み合わせをどのようにルール化していくかである。この点については、利用者保護の観点から必要性が高い範囲として、例えば、取引経験のない一般的な個人を相手に、レバレッジが極端に大きい取引を行ったり、利用者に相当額の負債が残るリスクの大きい金融取引を行う場合が考えられ、こうした場合については、業者の利用者に対する勧誘行為を禁止する、あるいは、コンプライアンス体制の整備や取引記録の保存等の厳格なルールに従って勧誘を行うことを義務づけるといったルールが考えられるのではないか、との意見があった。今後、このように、狭義の適合性原則に準じた、一定の勧誘行為を禁止することの適否やそのあり方について、引き続き検討していく必要がある。」
ところが、「中間整理(第二次)」では、適合性原則の実施について社内規定を整備することを提示するだけで適合性原則違反のときの民事上の効果を法定しようとしていない。
適合性原則違反の場合の効果を定めないのでは、その実効性は極めて不十分である。適合性原則を、実効性あるルールとして整備されなくてはならない。
(3)説明義務の役割について
仮に不招請勧誘が禁止されず、適合性原則の民事的効力が明定されないとすると、前記の勧誘の問題に対処するために説明義務の内容・程度がますます重要となる。
すなわち、業者の勧誘によって取引しようとする場合、消費者が自己責任を負う前提として、当該金融取引について十分認識し理解したことが重要となる。それによって始めて、自分に適合していない金融商品の取引をしないことが可能となる。
仮に顧客の現実の理解を問わず、単に一定の情報を業者が提供すればたりるというルールにとどめた場合は、業者の勧誘によって、顧客がよく理解できないままであるいは誤解したままで、取引が始められるおそれが強い。
とりわけ深刻なのは、リスクが高いもの・複雑なもの・利用者に負債が残る可能性があるものといった類型である。このような類型は、適合性原則に違反する場合が多いと考えられる。そのようなものを業者が勧誘する場合において、消費者が理解力・判断力の問題や業者に対する信頼性の問題から、それが自分自身に本来適合しない金融取引であることを理解せずに取引することが生じないようにする必要がある。
ワラント被害に関する判例法理は、説明の内容について顧客の理解が必要であるとしている。これに加えて、当該顧客が最悪の状態について正しく認識したかどうかを確認する必要があると判示する判決もある(注1)。
こうした、当該顧客の理解を要求している裁判例の意味を重視して立法する必要がある。「中間整理(第二次)」においても、説明義務を明確化する意義について、「金融商品の取引内容を一般投資家が理解し、円滑に取引が行われるためには、適切な情報提供が不可欠である」として、この顧客の理解の重要性を認めているところであるが、法案策定にあたって十分な工夫が必要である。6.説明を不要とする場合
「中間整理(第二次)」は、説明を不要とする場合として、顧客がプロである場合とともに顧客が説明を不要とした場合をあげている。しかし、顧客が説明を不要とした場合に説明義務を課す必要がないとの点には問題がある。すなわち、一般的に顧客が説明を不要とした場合と規定すると、業者が説明不要とすることを勧誘することが予想され、それでは説明義務を課した目的が全く達成されないことになる。
悪質な業者ほど、説明を不要とする同意書や確認書を顧客からとるという事態となろう。明かに説明が不要である場合に、限定する必要がある。7.融資業者の責任
「中間整理(第二次)」の「ホールセール・リーテイルに関するワーキンググループ報告・論点整理」に指摘されている融資業者の責任は、先送りすることなく具体化する必要がある。
前記のとおり、変額保険の事案等で、実際には融資業者が積極的に勧誘を行いながら、紛争となった際には、勧誘の対象金融商品について無資格であることを理由にして説明義務の存在すら否定するということが多発した。現在銀行等の金融機関については、銀行法12条の2が預貯金との誤認混同を防止する目的の説明義務を課しているだけで、ほかに利用者保護規定はほとんどない。したがって、融資業者の説明義務の規定が必要性である。
そこで前記のとおり、実質的に融資業者が金融商品を勧誘している場合には、融資業者にも説明義務が課される必要がある。上記論点整理では、この点について「例えば融資業者であっても、実質的に金融商品の販売行為(契約の締結、その代理、媒介等)を行っていると認められる場合には、その販売行為が業法に違反するか否かにかかわらず、金融商品販売業者としての説明を義務付けられ、その義務違反に対して民事上の責任が問われるべきものと考えられる。」と指摘している。この指摘自体は正当であるが、「実質的な金融商品の販売行為」には事実上の勧誘行為を行っている場合を広く含むものとする必要がある。そうしないと、事実上の勧誘行為を行い顧客の判断を誤まらせながら、「契約の締結、その代理、媒介等」に該当しないとして、責任を負わないケースが広く生じるおそれがある。
また、上記論点整理で指摘している「元来は別個独立であった複数の金融取引が一体化したような金融商品(そのなかには融資が組み込まれた商品も考えられる)が登場する可能性があるが、このような商品を販売する際には、商品を組成する取引ごとに説明義務を分解するのではなく、販売行為を行った業者に、商品全体についての説明義務を負わせるべきとの意見がある。」との論点は重要である。論点整理では「このように説明を義務付けることが可能かどうかについては、商品の一体性、一体化商品にかかる説明事項等の要件の明確化を含め、更に検討すべきである。」とされているが、今回の法案作成作業のなかで具体化すべきである。
なお、上記論点整理は、複数の業者が金融商品の販売・勧誘を共同で行った場合にそれぞれの業者が説明義務違反の連帯責任を問われるべきケースがあるのではないかという点も提示するが、当然そのような責任は認めるべきである。民法719条の共同不法行為の規定があるが、金融取引の事案について紛争の実態に即して被害救済に資するため、さらに実効性がある規定を法定すべきである。8.コンプライアンス
「中間整理(第二次)」においては、「販売業者による適切な勧誘を確保していくためには、行政の監督だけではなく、業者自身の自主的な対応が極めて重要である」とされ、コンプライアンスに重要な役割をもたせている。実際問題としても、説明義務の履行を考えても、説明の内容や説明の方法等重要な点が、社内規定で具体化される必要性がある。さらに、その規定を従業員等にどう遵守させ、運用していくかが問題となる。
コンプライアンス規程がこのように重要な役割をもつ以上、「勧誘に関する各業者の基本的な方針については何らかの形で公表等を義務付けることを検討すべきである」ということは当然である。公表が義務付けられない場合には、コンプライアンスに関する業者間の競争の促進がなされないおそれがある。
コンプライアンスに重要な役割をもたせる以上、その公表は必須である。公表によって、初めて利用者の比較検討ができるのであり、公表の対象はできるかぎり広いものとする必要がある。また、公表義務に違反した場合の制裁措置も検討されるべきである。この規定が生かされていくことが、期待される。9.早急に整備すべき勧誘・取引ルール
今回の「中間整理(第二次)」においては、引き続き検討することとされた重要なルールがある。これらは、本来的には説明義務と同時に整備すべきものであって、早急な具体化が必要である。日弁連が既に指摘してきた点を中心に整理すると、次のとおりである(前記提言1997年、前記意見書1998年、1999年1月、1999年7月)。
(1)広告の適正化
金融商品が多様化・複雑化・ハイリスク化するなかで、広告の適正化は重要問題である。ビッグバンが進展するにつれて、周知性のない金融商品の広告が目立つようになってきている。デリバテイブを組み込んだ、あるいはデリバテイブそのものの広告も目立つようになっている。
不正確な表示あるいは誤解を招くおそれのある広告は、リスクそのものを取り引きするという金融商品の特質からすると、消費者にとっては大変危険である。また、インターネットが急激に普及し、広告と勧誘の区別が必ずしも明確でなくなってきている。こうしたことからすると、広告の適正化を早急に行う必要性は高い。(2)不招請勧誘禁止ルール
既述のとおり、消費者が金融取引を自主的に行う環境を整備するため、不招請勧誘禁止ルールを導入すべきである。広告と勧誘の区別が不明確になりつつある状況を踏まえると、対象とする勧誘方法としては、消費者の意思形成に影響力の強い電話と訪問に限定することが考えられる。また、対象とする金融商品としては、ある程度以上のリスクのあるものに限定することも可能である。特に、リスクが高い金融商品に関しては、このルールの必要性は特に強い。(3)クーリング・オフ
不招請勧誘禁止ルールに違反した場合、クーリング・オフを可能とすべきである。クーリング・オフの制度は、訪問販売法や割賦販売法、宅地建物取引業法のほか、保険業法、商品投資にかかる事業の規制等に関する法律、特定債権等に係る事業の規制に関する法律等でも採用されている。長期間にわたって解約できない金融商品や、複雑でリスクが高い金融取引の場合には、とりわけ必要性が高い。(4)不適切な勧誘
「中間整理(第二次)」では、詐欺的な勧誘等については消費者契約法がそのまま適用されることが適当であるとしている。この点は、当然である。しかし、金融商品の特質からすると、消費者契約法だけではもとより不十分である。断定的判断の提供、不実告知、告知事実に密接に関連する不利益事実の隠蔽という勧誘類型については、消費者契約法で対応することとなる。しかし、それ以外の不当勧誘に関しては、各業法の規定の仕方は様々であるし、銀行法のように規定がないものもある。横断的なルールを整備すべきである。(5)適合性原則
適合性原則の重要性は既に述べてきた。ビッグバンが進展するにつれて、ますます重要となる。最近になり、適合性原則違反の場合に、そのことを理由として不法行為の成立を認める判決が続いていることは、この重要性が認識されてきていることを示すものである(注2)。
実効性あるルールとするために、違反の場合には損害賠償義務を課すべきである。(6)簡易・迅速な紛争解決処理制度の確立
勧誘・取引ルールの違反によって損害が生じた場合、被害者が簡易・迅速な方法で損害を賠償されるという制度が必要である。その方策としては種々のものが考えられるが、自主規制機関による紛争処理制度の役割が大きいことは当然である。自主規制機関は、個別事件の解決のみならず、それを通じて問題の所在をいち早く把握することが可能となる。それによって、ルールの見直しや業者の監督の措置をとることにより、紛争の未然防止を図ることも可能なのである。金融サービス法に根拠のある自主規制機関を設置し、紛争解決制度もその中に位置づけるべきである。注1)説明義務が履行されたというためには当該顧客の理解が必要だとする判決は、多数存在する。ここでは、原審の同旨の判決を支持した最高裁判決をあげるにとどめる。
@ 最高裁平成10年4月10日判決(証券取引被害判例セレクト7号309頁)
A 最高裁平成10年6月11日判決(同書8号320頁)
B 最高裁平成10年6月11日判決(同書8号325頁)
C 最高裁平成10年6月30日判決(同書10号84頁)
D 最高裁平成10年10月27日判決(同書12号339頁)
E 最高裁平成11年3月23日決定(同書12号443頁)注2)適合性原則違反を根拠として損害賠償責任を認めた判決としては、次のようなものがある。
@ 東京地裁平成9年11月11日判決(判例タイムズ955号295頁)
A 福岡地裁小倉支部平成10年11月24日判決(証券取引被害判例セレクト13巻91頁)
B 奈良地裁平成11年1月22日判決(同書11号67頁)
C 大阪高裁平成11年4月23日判決(同書12号130頁)
D 京都地裁平成11年9月30日(公刊物未掲載)